トライオードは1994年の設立から本年で20周年を迎えました。その間、良い音をお求め易い価格で提供することをコンセプトに数々の製品をオーディオファンに提供してまいりました。しかし一方で、コストの制約や妥協の無い本当に良い音を追求したいという強い思いを温め続けてきました。
その熱い思いを具現化するのが、最高級ブランド JUNONE(ジュノン)です。
コストパフォーマンスの高さを追求してきたトライオードとは対照的に、最高級グレードのオーディオパーツを随所に投入し、一切妥協することなく、音質の極みを追求する新ブランドです。
その第一弾が、プリアンプ<REFERENCE ONE>です。



■ JUNONEブランドのすべてはモノラル構成から始まる
オーディオ機器の核となる製品はプリアンプです。プリアンプの性能そのものがシステム全体のクオリティを決定していると言っても過言ではありません。このモノラル化が真空管アンプ、トランジスターアンプを問わず全ての最高級パワーアンプをドライブするのに相応しい高品質のクオリティを維持するのに必要不可欠となるのです。

■ モノラル構成コントロールユニット
ハイエンドオーディオシステムにモノラルパワーアンプが多数存在するのに対しモノラルプリアンプの存在が殆どありません。なぜでしょうか。これは基本機能である音量の左右の同調の難しさにあります。ステレオプリアンプを2台使用し片チャンネルのみを使用するオーディオファイルの方は大勢おられますが、難点はボリュームの同調にあります。完璧なモノラル構成のプリアンプは、いかにメインボリュームを同調させるかに尽きます。JUNONEでは左右の同調を取るためにセンターのボリュームノブ(メインローター)を介し特注のベルトで左右独立の大型デテントステレオボリュームを動作させるという手法で解決しました。モノラル化したことによる恩恵は多大でステレオプリアンプとの比較試聴では音楽ステージの広がり、奥行き、静粛性、透明度とどれをとっても効果が絶大です。まさに理想のプリアンプです。この事から今後のJUNONEブランドの全ての機器はモノラル化が前提となります。

■ 完全バランス伝送
本機では完全バランス伝送回路を構築しました。完全バランス真空管プリアンプは非常に珍しく、外からのノイズ等の影響を受けやすい真空管の弱点を克服する回路として特筆に値します。

■ モノラル構成パワーサプライユニット
高級プリアンプでは電源別体構成の製品がしばしば見受けられますが、本機でも微少信号の影響への排除を目的として電源別体構成としました。もちろん電源部も信号部と同様にシンメトリー電源回路を採用し安定したクリーン電源を供給します。

■ メインシャーシ
最重要なパーツとしてシャーシがあげられますが、高級な製品ではモノコックボディーの一体型が最良とされていますが、当社では金属の振動係数の違うサイズのアルミ素材を合わせて単一金属による共振の影響を極限まで抑えて音楽信号への悪影響を排除しています。これにより強固なコンストラクションを実現しました。

■ 電源トランスと電源系整流管
電源のレギュレーションは最重要課題でトロイダルトランスをシンメトリーに左右チャンネル別に配しモノラル化しています。また、プリアンプは微少信号へのノイズの影響を最小限にとどめなければなりません。プリアンプやフォノイコライザー機器などの微少信号を増幅する機器にはスイッチングノイズがあるダイオードは使用しません。本機ではRCA*製22DE4 傍熱整流管をチャネル毎に装備します。
* = Radio Corporation of America の略

■ 信号系真空管
最も重要な真空管はポピュラーな真空管を使用せず、品質とドライブ能力の性能から2種類の真空管をチョイスしました。電圧増幅管としてRaytheon*製6KZ8 、バッファー増幅管として定評ある6922/ECC88/6DJ8 を採用し基本回路を構成します。6KZ8 真空管は3極5極複合管です。1本で電圧増幅、電力増幅を行いエネルギー感のある音楽再生を目指します。6922 も定評あるエレクトロハーモニクス製のバッファー管で安定した出力を提供します。
* = Raytheon Company の略_

■ 音量ボリューム
信号経路で最重要なパーツとしてのボリュームは定評あるアルプス製大型デテント50型を採用しました。このアッテネーターは低ひずみ率、低抵抗カーボンインク、金メッキ多接点ワイヤブラシを採用し連動誤差-100〜0dB にて± 1dB(実力値)を実現しました。青銅の削りだしケースにより優れたチャンネル・セパレーションを実現しています。

■ 抵抗器とカップリングコンデンサー
信号経路で信号の通過するパーツとしての抵抗器はトライオードで20年来採用している長野県KOA 製の特注カーボン抵抗器を使用しています。また、抵抗器とともに音質を決定するパーツとしてのカップリングコンデンサーは定評あるドイツ製ムンドルフコンデンサーを使用。特に種類は吟味し最高級品である99%シルバー/1%ゴールド箔巻きコンデンサーを装備しています。

■ リモートコントロール
モノラルプリアンプで左右の音量同調が特に重要な要素ですが、これを機械的にリモートコントロールで制御するのは非常に難しい部分です。オペアンプを使用した音量調整は回路的に簡単ですが音質的に機械的な音量調整にはかないません。JUNONEではこの複雑な構造を全て特注の小型モーターと小倉クラッチ製小型クラッチ、特注プーリー、特注ベルトを使用することにより解決しました。

■ 電源供給インターフェイスと電源インレット
本機の特徴の一つの電源部セパレート化を構成する上で重要な部分でもあるコントロールユニットへの電源供給インターフェイスは電圧ロスを最低眼に抑えるために医療機器や測定機器などで有名なスイス製フィッシャーコネクターを採用しました。正確な接合部は電源電圧の安定には欠かせません。また、電源ケーブルを接続する電源インレットの信頼性はオーディオ機器の生命線と言えるのではないでしょうか。JUNONE製品ではCS フィールドの提唱する定評あるJODELICA インレットを採用しました。昨今の頑丈な電源ケーブルをしっかり固定するための逸品です。


SPECIFICATIONS
・使用真空管:RAYTHEON製 6KZ8 - 4本 (プリ部)
ELECTRO HARMONICS製 6DJ8(6922)- 2本 (バッファー部)
RCA製 22DE4 - 2本 (電源整流用)
6DJ8以外の真空管はビンテージ管を使用しています
・利得(ゲイン):20dB
・周波数特性:16Hz〜125kHz(-1dB)
・入力端子:バランス2系統(2番ホット)、アンバランス4系統
・出力端子:バランス1系統(2番ホット)、アンバランス3系統
・バランス入力感度/インピーダンス:250mV/200kΩ
・アンバランス入力感度/インピーダンス:250mV/100kΩ
・出力インピーダンス:バランス600Ω、アンバランス800Ω
・寸法/質量:コントロール部 W440xD390xH130mm/13.0kg
電源部 W440xD390xH102mm/13.6kg
※2015年5月現在。外観および仕様は改善のため予告なく変更することがあります。



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コントロール部内部
コントロール部内部

電源部内部
電源部内部

真空管
真空管
抵抗
抵抗
コンデンサー
コンデンサー
ボリュームのベルト駆動機構
ボリュームのベルト駆動機構
コネクター
コネクター
電源インレット
電源インレット
電源ケーブル
電源ケーブル
背面パネル
背面パネル

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