Class AD (Advanced Digital) Amplifier
クラスDアンプは、理論的には10%の歪み率と100%の電力効率で完全なリニア出力を提供することができます。この理論値に近づけるために、スイッチング動作には速い動作速度と高い精度が要求されます。
しかし、従来の製品はシリコンFETの限界でA級/AB級に比べてリニアリティが劣り、滑らかで自然な音を出すことができませんでした。RA180では、この問題を解決するために、シリコンFETの代わりに新素材のGaN
FET(ガリウムナイトライド FET)を使用しました。
反応時間は1/10以下と飛躍的に向上し、スイッチングの際の遅れがゼロに近づき、ほぼ完全にリニアな出力を実現しました。
この直線性はこれまでのクラスDアンプの限界を超えており、アナログアンプのようなスムースで自然な音を生み出します。
マルチ出力回路構成
RA180は、安定した中低音域と低音域に特化したAMPモジュールと、滑らかな高音域とスーパーツイーター領域に特化したAMPモジュールの2つのモジュールで構成されています。各AMPモジュールは200W(8Ω)で、チャンネルあたり最大400Wを出力できます。2つの独立したモジュールをスピーカーの高域と低域に別々に接続し駆動すると、ドライバーユニットからの逆起電力の影響を排除するとともに、駆動力が大幅に向上します。BTLモードでは、2つの独立したモジュールを結合させ、骨太でバランスの取れたサウンドを生み出します。
スーパーツイーター領域まで再生可能な設計
人間の可聴範囲の上限は15kHz~20kHzです。では、より高い周波数は必要ないのでしょうか? 音楽の演奏では、一時的には20kHzをはるかに超える高い音が出ています。たとえば、トランペットでは100kHzまで伸びています。また、サンプリング周波数が88.2kHzや192kHzで録音された音楽ソースの再生周波数帯域は40kHzまたは96kHzまで確保されています。
RA180は、ハイレゾ音源の再生に対応した広い再生周波数帯域20Hz~100kHz(±3dB、100W(8Ω))を確保しています。この帯域は人の耳の可聴範囲を超えていますが、原音が持つ音場の奥行きや広がりの忠実な再現に重要な役割を果たしています。
バランス電源
RA180専用に開発された電源は、第4世代SiC FET(シリコン・カーバイド FET)技術を駆使し、発熱が少なく高出力を実現しました。 また、自社開発のパワーファクター回路を採用することで、急激な負荷変動の影響を受けにくい設計になっています。
この電源部は、少なくとも200という強力なダンピングファクターを確保するように開発され、得られる1000Wもの高出力はパワフルな低音と滑らかな高音を生み出します。
可変イコライザーPHONO回路
RA180が提供するPHONOアンプが目指すのは、音楽制作者の本来の意図を正確に再現することです。 また、原音をありのまま再現するというHiFi ROSEの思想の実現です。
調整機能として、中低音域のTURNOVER切り替えと高音域のROLL OFF切り替えを備えており、様々なレコード盤に対応できます。
カートリッジが拾った非常に微弱な音楽信号を、可能な限りなく原音そのままに増幅します。MMとMCの切り替えはリアパネルのスイッチで簡単に選択できます。さまざまなレコードメーカーの特性カーブに対応できるイコライザー回路の設定値は、誤差0.1%の高精度パーツを使用して精密に調整されています。
-
入力切換
LINE×3、PHONO×1、XLR×1。モータードライブ機構でリモコン操作可能。
-
トーン/バランス調整
BASS、TREBLE調整とL/Rのバランス調整。ON/OFFスイッチ付き。
-
H/Fクロスオーバー
バイアンプ接続時の H/Fスピーカー出力 (高域側) の低域をカットし 、よりクリアな高域再生を実現。
-
ボリューム
モータードライブ機構でリモコン操作可能。
-
バイパスパワーアンプモードスイッチ
プリアンプ段(トーンコントロール、バランス、 クロスオーバー、 ボリューム)をバイパスし、パワーアンプとして動作。
注意:入力信号が大きい場合、スピーカーを破損することがあります。
-
スピーカー出力切換
A、Bの2系統のスピーカーを接続可能。A、B、OFFを切り換えます。
-
ディマー
フロントパネルの LED照明の輝度を3段階で切り換えます。
-
サブソニックフィルター
超低域信号をカットし、レコード再生時にスピーカーのウーファーが前後に大きく揺す振られるのを防ぎます。
-
アッテネーター
急に音を絞りたい時にONにすると小音量状態になります。
-
ブレーカー復帰ボタン
電源にブレーカー回路を搭載し、電源入力の導電性と安定性を改善しました。
-
BTLモード切換
4個の200Wアンプを2個ずつ結合することで、400W(8Ω)×2チャンネルを出力します。
-
電源インレット
FURUTECH製のオーディオ用インレットを採用しています。
-
サブウーファー出力
アクティブサブウーファーに接続します。
プリメインアンプHiFi ROSE RA180
-
希望小売価格
1,320,000円(税込)
-
JANコード
4521296800014
-
定格出力
4Ω 200W×4ch(800W)、8Ω 200W×4ch (800W)、BTL MODE 8Ω 400W×2ch(800W)
-
入力端子
RCA×3、XLR×1、PHONO MM/MC(背面スイッチにより切り換え)
-
入力感度
RCA 1,000mV、XLR 2,000mV、PHONO MM/MC 5mV/0.5mV
-
入力インピーダンス
RCA 47kΩ、XLR 44kΩ、PHONO MM/MC 47kΩ/47kΩ
-
出力端子
サブウーファープリアウト×1
-
周波数特性(1W、±1dB/8Ω)
スピーカー出力10Hz~100kHz、H/Fスピーカー出力10Hz~100kHz
-
全高調波歪率
0.006%(50W)
-
ダンピングファクター
150以上
-
SN比
RCA入力/105dB、XLR入力/108dB、PHONO入力/80dB(MM),60dB(MC)
-
サブソニックフィルター
-3dB 50Hz
-
トーンコントロール
BASS(100Hz)/ TREBLE(10kHz)±15dB
-
クロスオーバー
HPF(-3dB)600Hz~6kHz
-
フォノイコライザー
- 【ターンオーバー】
Flat / 300Hz(+7.7dB@100Hz)/400Hz(+11.7dB@100Hz)/500Hz(+13dB@100Hz)(RIAA)/700Hz(+14.5dB@100Hz) - 【ロールオフ】
Flat / 1.6kHz(-16dB@10kHz) / 2.1kHz(-13.7dB@10kHz)(RIAA)/3.18kHz(-11dB@10kHz) / 3.4kHz(-8dB@10kHz) / 6.36kHz(-5dB@10kHz)
- 【ターンオーバー】
-
ボディ素材
高純度アルミニウム
-
付属品
リモコン、電源ケーブル(ディップフォーミング無酸素銅線TR-PS2)、リモコン信号受信器
-
消費電力
定格消費電力120W(電気用品安全法による)、最大消費電力800W
無信号時60W、スタンバイモード時0.5W -
外形寸法
430W×110H×350Dmm
-
質量
16.7kg